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ダイソン?! - のうほうく丸機関長
2025/12/02 (Tue) 16:51:07
掃除機で有名な「ダイソン」は何処の国籍のメーカー?
Dyson(ダイソン)は、もともとイギリス(英国)で創業されたメーカーです。
創業者は James Dyson で、会社は1991年に英国のマルムズベリーで設立されました。しかし現在は本社をシンガポールに移しており、多国籍企業(英/シンガポール)という側面も持ちます。
つまり、「ダイソン」は元々英国のメーカーで、それが現在はグローバルな企業体制をとっているというのが正確な説明です。
技術開発力が日本的なのだが
確かに、ダイソンの技術開発の姿勢は「日本的だ」と感じるポイントが多いです。実際、専門家の間でもよく言われる特徴です。その理由をいくつか整理してみます。
■ ダイソンの「日本的」と言われる技術文化
1. 「職人技的」な改善執念(カイゼン文化に近い)
ジェームズ・ダイソンは試作を5,000回以上繰り返してサイクロン式掃除機を完成させました。これは、日本の製造業が得意とする
・細部の改善を延々と続ける
・不具合を潰し切る
・“使い勝手”まで徹底して探求する
といった思想に非常に近いです。
彼はトヨタ式生産方式や日本の現場改善を高く評価しており、影響を受けています。
2. 社内に「技術者が主役」の文化がある
ダイソンは、経営よりも技術・設計側が主導権を握る構造です。これはソニーの「技術者主導の時代」や日本の工場現場での“エンジニア中心文化”に近いスタイルで、欧米企業の「MBA経営主導」とは異質です。
3. 機能と機構を前面に出すデザイン(日本の家電のDNAに近い)
ダイソンの製品は、外観デザインそのものよりも
・構造の見せ方
・機能と美の一致
・ロジックの可視化
を重視します。
これは、かつてのサンヨー・パナ・ソニー・東芝など
“機能美”を重視した日本家電の思想によく似ています。
4. 細かい材料技術にこだわる
Dyson Digital Motor(DDM)や羽根の空力設計、フィルターやサイクロン構造など材料工学・空力・精密加工にこだわる姿勢が強いです。
これは日本の精密メーカーの強みと同質です。
■ なぜイギリス企業なのに日本的なのか?
ジェームズ・ダイソン自身が1970〜80年代の日本の製造業に強い憧れを持ち、現場の「改善思想」「執念」「緻密さ」に影響されたため、と言われています。
彼自身の発言としても:
日本の製造哲学から学ぶことは非常に多かった
(James Dyson)
と公言しています。
■ 結論
ダイソンは英国発の企業ですが、技術思想や製品開発手法は日本の精密メーカーと非常に近いというのは正しい感覚です。
実際「技術文化はむしろ日本的」という専門家評価は多いです。